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退職の時代背景

過労死

2005年度の過労による労災申請数・認定数は過去最多を記録した。「過労死」とは「過労」が原因で死んでしまうことで直接な病名でいえば「クモ膜下出血」や「脳梗塞」もあれば、「過労」によりうつ病となり「過労自殺」という形もある。ただ単に「疲れた」状態ではなく「疲れが蓄積」し「回復する機会がもてない」場合が「過労」である。働きすぎても休む機会があれば問題ないのだが、現在の労働環境では難しいことなのかもしれない。

関西大学の森岡教授は「働きすぎを生み出す現代資本主義の特徴」を4つに類型化している。

@グローバル資本主義→賃金が低い途上国の労働者と競争させられることで、先進国労働者は労働時間の延長を迫られる。

A情報資本主義→情報ツール(ノートPC・携帯電話)により仕事がどこまでも追いかけてくる。

B消費資本主義→消費の24時間化に対応するため長時間や不規則の勤務となる。

Cフリーター資本主義→労働時間の2極分化

仕事能力は働くことでしか向上しないのだが「働きすぎ」は死につながることもある。まして現在は構造的に「働きすぎ」になりやすい環境である。かといってオーバーワークのない非正社員を選択すれば生活は苦しくなる(従って選択肢としては魅力がない)。そうしたストレスのたまりやすい状況では、いかに「疲れ」から回復し「ストレス」を上手に解消するか?に注意することで個人が自衛していくしかないだろう。